黒い報告書
2012年 12月 17日
1台増えているではありませんか!
更に次の日家にかえってみると…。
またまた1台増えているではありませんか!
くだらない前置きはやめて。
僕の3号機になる予定だった66年ボンネビル。
と、2号機だった62年トロフィー。
相次いで修理を依頼され入庫いたしました。
↑
一度書いてみたかった憧れのセリフ。
はい。
そんな訳とーぜんありません。
トロフィーは通りすがりのジェリーロール氏ですね。
ボンネはというと…。
当初は確かに僕の3号機になる予定でしたが、そもそも全バラの状態で我が家にやってきたコレを意気揚々と組み立て始めたのは良いのですが。
なんせ僕は素人に毛が生えた程度のレベル。
それなりに一生懸命やりました、確かに。
ただ、世の中で最も信用出来ないのは自分でして、その自分が全くのゼロから組んだオートバイに乗るなんて…そんな恐ろしい事は…。
幸いにも組み立てている最中から興味津々だった命知らずの後輩が、完成したボンネを見て何故か一目惚れ。
そして必死のセールストークで、命知らずの後輩に売りつけてしまいました。
組み上げるにあたり、ご協力くださいました沢山の方々の顔が浮かんでは消え、浮かんでは消え…大変申し訳ない気持ちで一杯です。
なかなか告白し辛く、ご報告が遅れ申し訳ございません。
僕はまだこの世を楽しみたいのです。
すみませんこの程度の人間で。
順調に慣らしを終えた後、後輩に渡してからはや1年とちょっと。
その後輩はボンネに乗る前にsteedを1年半くらい乗っただけで、当然旧車は初。
とりあえずオイル交換の仕方だけレクチャーして、後は放置プレイ。
白状すると、杜撰な組み立てにより2度程呼び出しがありました。
1度目は、締め忘れ…しかもけっこう肝心なところ…がありまして。
『なんか後ろのタイヤの辺りから変な音がするんすけど。』
『気のせいじゃないの?』
気のせいじゃないっす!とキレ気味の後輩にびびり行ってみると、ドラムとスプロケを止めるネジが全て緩んでおり、ネジの頭が飛び出してきてアンカープレートに接触してたのです。
恐ろしいですね。
自分の締め忘れを棚に上げ。
『まし締めしろって言っただろ!』
一喝して帰路につく。
2度目は、適当に引いた配線です。
変な風におり曲がった配線の皮膜がこすれてむき出しになってしまい、ショートしてエンジンストップ。
うちが近いところでよかったね!
ビニールテープでぐるぐる巻きにしておわり。
そんな事にもめげずに、愛着をもって乗っている後輩から。
『1年ちょっと経ったんで、定期点検してもらっていいっすか?』
『調子悪いの?』
『いや絶好調です。』
『じゃあしなくていいじゃん。』
結局強引に押し切られ、久々に乗ってみたボンネ。
正直、とっても良いです。
加速もブレーキングも、シフトもフォークの動きも灯火系もばっちりではありませんか。
僕の腕もまんざらでもなさそうだ。
なんてそんな事は思いませんが、外装をちょこっと磨いて返せばいいか。
そんな不埒な思いが頭をよぎるも、いちおう見ましょうか?
組み上がってから1度も外していないバッテリ。
12.64Vとりあえずあり、発電充電系には問題ないようです。
電解液がLOWのラインギリギリなので補充してから充電しときましょう。
立ちゴケでもしたのでしょうか?
スロットルワイヤーの根元が変な風に折れ曲がって気持ちが悪いので。
幸いインナーワイヤーにやや余裕があるので、タイコを外してアウターだけ新規製作。
気持ちよいケーブルになり、キャブレターの同調もきちんと取り直す。
ホーンが鳴らないって言われてたので、導通をチェックしてたら突然音が鳴りびっくり。
知らないうちに直った。
エンジン各部のボルトをチェック。
その後バルブクリアランスの確認。
やや広かったので、適正なクリアランスに。
全てのオイルを交換。
フォークオイルはすごくきれいだった。
ミッションオイルも問題なし。
プライマリオイルは、だいぶ減ってました。
エンジンオイルは定期的に交換してるようだが、オイルタンクの中も奇麗に清掃する。
別体と違ってオイルタンクの入り口は狭いし、中はごちゃごちゃしてるのでけっこう大変ですね。
スイングアームのグリスも入れ替え。
試乗。
リアチェーンが伸びているのに気づく…。
米国インチの工具もきちんと揃えたくなった冬の日でした。
著者 たくさん
新潮文庫
色と金に溺れ、破滅に向かう男と女。
実在の事件に想を得て、濡れ場たっぷりに読物化した週刊新潮連載の黒い報告書。
一流の書き手が、時代のエロスと犯罪を濃厚に描いた報告書傑作選。
そちらバイク屋さんですよね?
そのような恐ろしい考えはやめた方がよろしいかと。
愛車がグズグズになってもよければ承りますが…友情もグズグズになってしまうので、やっぱりプロにお任せすることをお勧めします。