hillbilly headhunter
2013年 05月 30日
面研をして組み直すだけのはずだった60年のシリンダーヘッド。
実は…。
とっても恥ずかしいお話でしてとても語る事も出来ない僕の愚行により。
精密機械加工を要することとなってしまいました…。
トラヴィスサイクルズのT120さんに相談をしたところ、お忙しいのにも関わらず、門外不出の秘法を教えて下さいました。
最後に『修理頑張って下さい!』と励ましのお言葉を頂いたのですが…すみません…。
僕にそんな腕があるはずはないので、いざというときに最も頼りになる男『U原製作所』にお願いを致しました。
そしてついに完璧に、すばらしく完璧になって戻って来たシリンダーヘッド。
おまけに予備でもっていたヘッドも1カ所ぐずぐずのネジ穴も同様になおしてもらいました。
ありがとうU原くん!
さらには以前19Tから18Tにかえたミッションスプロケットも、18Tではどうも早めに回りきってしまうためあらためて19Tの新品を手配し、交換してみた。
いよいよシリンダーヘッドを搭載します。
その前に、しっかりとベース面を面研しバルブもしっかり擦り合わせをおこないました。
ガスケットもしっかり焼き鈍してからヘッドを載せます。
ロッカーボックスを載せる際にすっかり忘れていたプッシュロッド…。
何回やってもなかなか決まらないロッカーアームとプッシュロッドに手こずりました。
均等に仮締めをした後、トルクレンチをつかい本締めをし、クリアランスを調整の図。
だんだんと男前になってきました。
ああ…ひさしぶにオートバイの形になりました。
すっかり遅くなってしまったので、エンジン始動と試乗は明日ですね。
そして今日。
帰宅後、シャカシャカとキックを踏む事数分、オイルが戻ってくるのを確認し。
エンジン始動。
『グアー!!』と凄まじい爆音が!
パニックに陥り慌てふためく僕でした。
スロットルバルブが引っかかってしまったようで、まだドクドクいっている心臓を深呼吸で落ち着かせ、再びエンジン始動。
『ブルルーン!』
中アップエキゾーストから丸みを帯びた柔らかいエキゾーストノートがガレージ内で木霊する。
頬もゆるゆるになり、試乗です。
最高ですのひとこと。
ミッションスプロケットもやはり僕には19Tの方が合うらしく、ちょっと感じていたストレスも無く軽快に走ります。
天候が微妙なため、たいした距離は走ってはいませんが久しぶりの60年の感覚に酔いしれるのでした。
繰り返しになりますが、僕がこんな古いオートバイを維持し乗る事が出来るのは、T120さん、U原くんをはじめ、たくさんの良い友人や仲間に恵まれたからこそだと思います。
感謝の気持ちを忘れずに乗り続けていこうと改めて強く思う今日でした。
hillbilly headhunters
久しぶりに聞きましたがやっぱりこの曲は盛り上がります。
追伸。
先日見た映画『closer to the edge』のトークショーでお会いしたマン島TTライダーの松下さんが予選走行中に転倒し亡くなってしまうという悲しいニュースが…。
たった1度しかお会いしていませんが、つい数ヶ月前にあんなに笑顔でマン島TTレースの魅力を語っていたのに、非常に残念でなりません。
ご冥福をお祈りいたします。